2023-07-17
市街化調整区域は利便性よりも自然環境を重視しているエリアで、原則として新たに建物を建てることができません。
そのため、ほかの区域に比べて売却が難しい傾向にありますが、買取であればスムーズに売却できる可能性があります。
この記事では、市街化調整区域にある不動産をスムーズに売却するコツや買取がおすすめな理由を解説します。
岡山市全般で不動産売却をご検討中の方は、ぜひ参考になさってください。
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目次
市街化調整区域とは、利便性よりも自然や景観を重視し、都市化を抑制しようというエリアです。
住宅や商業施設の建設を目的としていないため、原則として建物を建てることが認められていません。
市街化調整区域で新たに建物を建設したい場合は、地方自治体に申請して許可を得る必要があります。
街の開発を抑制する区域なので、交通量が比較的少なく、静かで落ち着いた環境を好む方におすすめです。
市街化調整区域とよく比較されるものに、市街化区域があります。
市街化区域とは、市街化を率先しておこなっている地域のことです。
市街化調整区域とは対照的に、住宅や商業施設が積極的に建設されています。
交通量も多く騒音問題が多発しやすいですが、利便性が高いという魅力があります。
街の開発が進んでおこなわれるエリアなので、周囲の環境が変化しやすい点が特徴です。
市街化調整区域を設ける目的は、自然環境を守り、自治体の運営費増加を防ぐことです。
市街化調整区域の概念がないと、街づくりが広大な範囲でおこなわれてしまいます。
そうなると、農地や森林などの自然環境がなくなるだけでなく、自治体の運営費も増加してしまいます。
なぜなら、エリアの開発に伴い下水道管を設置したり、道路の修繕箇所が増えたりするためです。
このような事態を防ぐためにも、市街化調整区域を設けて、街づくりを計画的にコントロールする必要があります。
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市街化調整区域の不動産は売却しにくいため、仲介よりも買取をおすすめします。
では、一体なぜ市街化調整区域にある不動産は売却しにくいといわれているのでしょうか。
ここからは、市街化調整区域にある不動産が売却しにくい理由と、買取をすすめる理由について解説します。
市街化調整区域は、自然や資源を守るための地域であり、一般の方が暮らすことを想定していません。
そのため、電気・ガス・水道などのインフラ設備が整っていないケースも多いです。
不動産を購入したあとにインフラを整えるとなると、買主は多大な労力と費用を要することになります。
公道が近ければ、水道はすでに利用できる状態のことも多いですが、下水道まで整備されているとは限りません。
もし下水道が整備されていなければ、浄化槽などを設置することになり、その場合は定期的なメンテナンスが必要です。
このように、市街化調整区域はインフラ環境が不十分なことも多く、手間と費用がかかるため、買主から敬遠される原因となっています。
市街化調整区域では、原則として新たに建物を建てることができません。
もし新築したい場合には、行政から開発許可を得る必要があります。
また新築時に限らず、増築やリフォーム、建て替えをおこなう際も行政からの許可が必要です。
建物の容積率や建ぺい率、既存の建物に比べてどの程度まで延床できるかなどは、自治体や土地の条件で決定します。
このように、市街化調整区域には制限があるため、市街化区域に比べるとどうしても売却しにくくなってしまいます。
市街化調整区域にある不動産は、買主が住宅ローンを利用できない可能性があります。
住宅ローンは、対象の不動産を担保にしたうえで、融資をおこなう仕組みです。
市街化調整区域の不動産は需要が低いため、金融機関からの担保評価額が低くなる傾向にあります。
そのため、金融機関がローンの金額に担保が見合わないと判断した場合、ローンを組めない可能性があります。
住宅ローンを組めないとなると、購入希望者は不動産を現金一括で購入しなければなりません。
何千万円という大金を現金で用意できる方は少なく、ほとんどの場合購入を見送られてしまいます。
市街化調整区域にある不動産を仲介で売り出すと、上記のような理由により売れ残り続ける可能性があります。
場合によっては、買主を見つけるために大幅な値下げが必要になることもあるでしょう。
このような事態を避けるためにも、仲介ではなく買取で売却することをおすすめします。
買取とは、不動産会社が直接物件を買い取ることです。
仲介のように一般の買主を探す必要がないため、不動産が売れ残る心配もありません。
また、不動産会社と条件が合い次第、すぐに現金化ができるというメリットもあります。
時間をかけずに売却することで、固定資産税やメンテナンス費用といった維持費の節約にもつながります。
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市街化調整区域にある不動産でも、工夫次第ではスムーズな売却が目指せます。
ここからは、市街化調整区域にある不動産を売却するコツを解説します。
土地には「地目」といって、田、畑、宅地などのように土地の用途が定められています。
地目が畑や田となっている場合は、農地として利用することとなっており、原則として住宅などは建てられません。
また農地を購入できるのは、農業従事者や地域の農業委員会に許可を受けた農家と定められています。
そのため、通常の土地に比べると需要が限定的になり、買主を見つけるのが難しい傾向にあります。
このような場合は、農地転用の許可申請を出して、ほかの用途で使用できるように認めてもらってから売却するのも1つの方法です。
農地転用をおこなうには、次のような書類を各市区町村の農業委員会に提出して、承認してもらう必要があります。
なお、農振法により農振地に指定されている土地は、そのままでは農地転用ができません。
そのため、はじめに農振除外申請をおこない、承認してもらう必要があります。
農振除外申請は半年に1回と決まっているため、あらかじめ期日を確認しておくことが大切です。
開発許可を得れば、市街化調整区域でも建物を建設できるようになります。
なかでも市街化区域との境界付近にある土地は、建築の許可が下りやすい傾向にあります。
すぐ近くまで市街化が進んでいれば、建物を建てても「市街化の抑制」という都市計画の邪魔にはならないと考えられるためです。
開発許可がおりるかどうかは自治体の判断によるので、まずは役場に相談してみることをおすすめします。
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市街化調整区域にある不動産は、細かい制限があるため売却しにくいとされています。
しかし、農地転用をする、開発許可を得るなどの工夫次第では売却することも可能です。
時間をかけずに手放したい方は、不動産会社による買取を検討すると良いでしょう。
岡山市南区の不動産売却なら「Torus不動産」へ。
土地・建物・分譲マンション・収益物件・農地と幅広い種別で対応可能です。
無料査定もおこなっておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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